【社長の手取り最大化】月給vs賞与の最適配分|社会保険料の上限を活用する役員報酬設計の完全ガイド

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役員賞与・役員報酬
【社長の手取り最大化】月給vs賞与の最適配分|社会保険料の上限を活用する役員報酬設計の完全ガイド

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「会社の利益は出ているのに、役員報酬を上げると社会保険料の負担が重すぎて手取りが増えない」「法人税だけでなく個人の税金や社保まで含めて、トータルでコストを最適化したい」――経営者にとって役員報酬設計は、会社財務と個人資産形成の両方に直結する重要課題です。

多くの経営者が「給料が上がるほど社会保険料も青天井で増える」という誤解をしています。実は社保には上限があり、「月給と賞与の戦略的配分」で年20〜100万円の合法的削減が可能。本記事では、月給vs賞与の最適配分・事前確定届出給与の活用・改定タイミングまで、社長の手取り最大化戦略を完全ガイドします。

※役員報酬の基本決め方は役員報酬の決め方と賞与活用を併せて参照。

この記事のポイント早見表

論点結論
社会保険料の上限厚生年金月65万円・健保月139万円
賞与の社保上限厚生年金1回150万円・健保年573万円
節税効果(典型例)年20〜100万円の社保料削減
必須の手続き事前確定届出給与の届出
届出期限株主総会から1ヶ月以内 or 期首から4ヶ月以内
月給の最適水準厚生年金上限65万円付近
賞与の最適タイミング1回150万円超で社保削減効果大

社会保険料の「上限」を理解する

月給と賞与の社保料上限

保険種別月給の上限賞与の上限
健康保険標準報酬月額139万円年間573万円
厚生年金標準報酬月額65万円1回150万円
介護保険(40歳以上)標準報酬月額139万円年間573万円

つまり、月給65万円を超えた部分・賞与1回150万円を超えた部分の厚生年金保険料は発生しない。健康保険は139万円までかかるものの、それ以上は青天井ではないのです。

月給vs賞与の戦略的配分

年収1,200万円の設計パターン比較

パターン月給賞与年間社保(会社+個人)
A. 全額月給100万円×120円約290万円
B. 月給+小型賞与80万円×12120万円×2回約260万円
C. 月給65万円+大型賞与65万円×12210万円×2回約215万円
D. 月給最低+超大型賞与50万円×12300万円×2回約200万円

パターンDとAでは年間約90万円の差。賞与に集中させるほど社保削減効果が大きくなります(健保は1回573万円超で頭打ち、厚年は150万円超で頭打ち)。

役員報酬の年収別最適配分

年収推奨月給推奨賞与賞与回数
600万円40万円60万円年2回
1,000万円50万円200万円年2回
1,500万円65万円360万円年2回
2,000万円65万円610万円年2回
3,000万円65万円1,110万円年2回

事前確定届出給与の手続き

届出のタイミングと方法

STEP内容期限
1. 株主総会で役員報酬決議月給+賞与の支給額・時期を決定期首から3ヶ月以内
2. 株主総会議事録の作成決議内容を文書化速やかに
3. 事前確定届出給与に関する届出書の作成賞与支給日・金額を明記株主総会後速やかに
4. 税務署へ届出書提出所轄税務署へ郵送 or e-Tax株主総会から1ヶ月以内 or 期首から4ヶ月以内
5. 届出通りの支給実行記載日に記載額を支払遅延・増減NG
6. 損金算入賞与全額が法人税の損金適切な支給で達成

届出忘れ・支給日違反のペナルティ

ミス内容結果
届出書を提出しなかった賞与全額が損金不算入
支給日が1日でもずれた賞与全額が損金不算入
支給額が届出と異なる賞与全額が損金不算入
賞与を支給しなかった翌期から事前確定届出の信用性低下

事前確定届出給与は「届出通りに1円のズレもなく支給」が絶対条件です。

役員報酬の改定タイミング

改定タイミング改定可否備考
事業年度開始から3ヶ月以内○(定期同額給与)原則的な改定タイミング
期中(業績著しい悪化)△(減額のみ可)合理的説明必要
期中(職務内容の重大変更)△(増額・減額可)役員変更等
期中の単純な業績好調×増額分は損金不算入
期中の単純な役員報酬増額×増額分は損金不算入

手取り最大化シミュレーション

項目通常設計(月100万円×12)最適設計(月65万円+賞与420万円)
年収合計1,200万円1,200万円
年間社会保険料(個人負担)約145万円約110万円
年間社会保険料(会社負担)約145万円約105万円
所得税(年)約155万円約160万円
住民税(年)約100万円約100万円
個人手取り約800万円約830万円
会社の社保負担削減-年40万円
合計効果-年70万円のキャッシュ温存

月給と賞与の最適配分で、役員報酬総額を変えずに年70万円の効果。10年で700万円、20年で1,400万円の差となります。

よくある質問(FAQ)

Q1. 賞与を年3回以上にすると効果はある?

原則として効果薄。社保上限は「1回あたり150万円(厚年)」と「年間573万円(健保)」。3回に分散しても1回の上限効果が分散するだけで、年間トータルでは大きな差は生まれません。年2回に集中する方が手続き負担も少ないのでおすすめです。

Q2. 1人マイクロ法人でも事前確定届出給与は使える?

はい、利用可能。一人会社でも株主総会議事録(実質1人で作成)を作成し、税務署に届出を提出するだけ。手続き自体はシンプルです。マイクロ法人の社保節税スキームと組み合わせて、年100万円超の社保削減も可能です(参考:マイクロ法人社会保険料節税スキーム)。

Q3. 業績が悪化したら賞与を減らせる?

事前確定届出と異なる支給は全額損金不算入。減額でも増額でも届出通りでなければNG。業績悪化に備えるなら、最初から保守的な賞与額で届出するか、業績連動型賞与制度を取り入れた特別な届出方法を税理士と相談すべきです。

Q4. 住宅ローン審査への影響は?

銀行は「年収=月給×12+賞与」で審査しますが、月給比率が低いと審査が厳しくなる傾向。住宅ローンを近々組む予定があるなら、3年前から月給比率を高めにシフトする戦略が有効。借入可能額の試算はローン借入可能額シミュレーターで確認できます。

Q5. 将来の年金額への影響は?

厚生年金の老齢年金は「平均標準報酬月額×加入月数×乗率」で計算されます。月給を65万円付近に集中させても、上限を超えた賞与部分は年金計算に反映されません。賞与額が大きくても年金は増えないため、別途iDeCo・小規模企業共済での老後資金準備が重要。在職老齢年金計算機で将来の年金額を試算可能です。

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まとめ:月給vs賞与の配分で年70万円差

役員報酬は「いくら払うか」だけでなく「月給と賞与にどう配分するか」が手取り最大化の鍵。社会保険料の上限(月給65万円・賞与150万円/1回)を活用すれば、合法的に年20〜100万円の社保削減が現実的です。

役員報酬最適化の5箇条

  1. 厚生年金の月給上限65万円を意識した月給設計
  2. 賞与を年2回・大型化(1回150万円超)で社保削減
  3. 事前確定届出給与の届出を期限内に確実に
  4. 届出通りの支給(1円もずらさない)を徹底
  5. 住宅ローン審査・将来年金まで含めた長期視点

【参考ツール】役員報酬設計に役立つ計算機:

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