【2026年版】年商1億円企業の社長の年収はいくら?役員報酬の決め方と手取りの考え方

マーケティング
【2026年版】年商1億円企業の社長の年収はいくら?役員報酬の決め方と手取りの考え方

📢 本記事にはプロモーション(広告・アフィリエイトリンク)が含まれます。

スポンサーリンク

「年商1億円の会社の社長って、年収はどれくらい取れるの?」
「役員報酬はいくらに設定するのが正解?」
「報酬を上げると、税金や社会保険料はどう変わる?」

年商1億円は多くの経営者にとって一つの節目ですが、「年商1億円=社長の年収1億円」ではありません。売上から仕入や外注費、社員の給料、家賃などを差し引いた残りの中から、社長の報酬は支払われます。会社全体の人数と粗利の構造については年商1億円の従業員数と社員1人あたり粗利益1,000万円の基準で整理していますので、本記事とあわせてお読みください。

この記事では、年商1億円クラスの会社をイメージしながら、社長の年収(役員報酬)をどう考え、どう決めればよいのかを順番に解説します。

  • 年商1億円と社長の年収の関係(売上・粗利・経費の構造)
  • 役員報酬の決め方の基本ルール(期首に決める・定期同額)
  • 会社に残すか、報酬で取るかのバランスの考え方
  • 額面と手取りの差(税金・社会保険料でいくら引かれるか)
  • 業種・事業構造によって取れる報酬が大きく変わる理由

年商1億円=社長の年収ではない:お金の流れを整理する

まず大前提として、売上と社長の取り分はまったく別のものです。会社のお金は、おおまかに次の順番で流れていきます。

段階内容
① 売上高年商1億円。ここから全ての支払いが始まる
② 売上原価・外注費仕入、材料費、外注費など売上に比例して出ていくお金
③ 粗利益①−②。会社が実際に稼いだ付加価値
④ 固定費社員の給料、家賃、システム費など。役員報酬もここに含まれる
⑤ 営業利益③−④。会社に残る利益

ポイントは、社長の報酬(役員報酬)は④の固定費の一部だということです。つまり社長の年収の原資は売上そのものではなく、売上から原価を引いた「粗利益」です。仮に粗利率が50%の会社なら、年商1億円でも粗利は5,000万円。ここから社員の人件費や家賃を支払った残りの範囲で、社長の報酬と会社の利益を分け合うことになります。

変動費と固定費の区別がまだ曖昧な方は、先に変動費と固定費の超入門を読んでおくと、この後の話がぐっと理解しやすくなります。

役員報酬の決め方の基本:期首に決めて1年間は変えない

役員報酬には、社員の給料と大きく違うルールがあります。それは「事業年度の初め(期首から一定期間内)に金額を決めて、原則としてその期の間は毎月同じ額を支払う」という点です。これは「定期同額給与」と呼ばれる税務上の考え方で、毎月同じ額で支払われている役員報酬は経費(損金)として認められる一方、期の途中で自由に上げ下げすると、増減した部分が損金として認められない可能性が出てきます。

「今月は儲かったから多めに取ろう」ができないのが、社長の報酬の特徴です。だからこそ、期首の時点で1年分の見通しを立てて金額を決める必要があります。決め方の基本的な手順は次のとおりです。

  • ① 年間の売上と粗利益の見込みを立てる(過去の実績+今期の計画)
  • ② 役員報酬以外の固定費を洗い出す(人件費・家賃・システム費など)
  • ③ 会社に残したい利益を決める(借入返済・投資・内部留保の計画から)
  • ④ 残った枠の中で役員報酬を設定する

つまり役員報酬は「取りたい額」から決めるのではなく、粗利の見込みから逆算して決めるのが基本です。具体的な金額水準ごとの税・社会保険の負担バランスは役員報酬はいくらが最適かで詳しく解説しています。

会社に残すか、報酬で取るか:法人税と所得税・社保の綱引き

粗利から固定費を引いた「残り」を、会社の利益として残すか、役員報酬として社長個人が受け取るか。これは年商1億円クラスの社長が毎年悩むテーマです。両者は次のような綱引きの関係にあります。

報酬で取る会社に残す
かかる税金など所得税・住民税・社会保険料(累進的に増える)法人税など(税率は比較的フラット)
メリット個人の手元資金が増える。生活・個人資産形成に使える内部留保が厚くなり財務体質が強くなる。銀行融資の評価にプラスに働きやすい
注意点報酬が高くなるほど税・社保の負担率が上がり、手取り効率が悪くなる傾向会社のお金は自由に使えない。個人に移すときに再び課税される

個人の所得税は所得が増えるほど税率が上がる累進課税で、社会保険料の負担も報酬に応じて増えていきます。一方、法人の税率は所得税ほど急には上がりません。このため、報酬をある水準より上げると、法人に残すより税・社保の合計負担が重くなりやすいという構造があります。どこが分かれ目になるかは家族構成や他の所得によっても変わるため、顧問税理士とシミュレーションしながら決めるのが現実的です。

また、会社に利益を残すことは、社員への還元原資を確保することでもあります。1人あたり粗利と賞与原資の関係は給料を減らさずに払える会社を目指すで整理していますので、社員を抱える社長はこちらも参考にしてください。

額面と手取りの差:年収1,000万円でも1,000万円は使えない

役員報酬を年1,000万円に設定しても、そのまま1,000万円が口座に入るわけではありません。額面からは、毎月おおよそ次のものが差し引かれます。

  • 社会保険料(健康保険・厚生年金。会社負担分も別にかかる)
  • 所得税(源泉徴収。累進課税なので報酬が高いほど率が上がる)
  • 住民税(前年の所得に応じて課税)

額面が上がるほど税率も社会保険料も増えるため、報酬を2倍にしても手取りは2倍にならないのが現実です。しかも役員報酬には会社負担分の社会保険料もセットでかかるため、会社から見た「社長一人にかかる総コスト」は額面よりさらに大きくなります。

ここで大切なのは、「額面でいくら取るか」ではなく「手取りでいくら必要か」から逆算する視点です。生活費、住宅ローン、教育費、個人の貯蓄など、個人として必要な手取り額をまず見積もり、それを確保できる額面を設定する。残りは会社に置いて事業に回す。この順番で考えると、税・社保の負担を無駄に膨らませずに済みます。

業種・事業構造で「取れる年収」は大きく変わる

同じ年商1億円でも、社長が取れる報酬は業種によってまったく違います。分かれ目は粗利率と人件費構造です。

  • 高粗利・少人数型(コンサルティング、IT、士業など):仕入がほとんどなく粗利率が高い。少人数で回るため、粗利の多くを役員報酬と利益に配分できる余地がある
  • 仕入型・労働集約型(小売、卸、建設、飲食など):売上の多くが仕入や外注費、現場の人件費に消える。年商1億円でも粗利は数千万円にとどまり、社長の報酬に回せる枠は相対的に小さくなりやすい

つまり「年商1億円の社長の年収はいくらが普通か」という問いに、業種をまたいだ一つの正解はありません。目安を探すなら、年商ではなく粗利益と1人あたり粗利で考えるのが実務的です。多くの優良企業が目標とする水準とされる「社員1人あたり粗利益1,000万円」を軸に、自社の粗利構造の中でどれだけ報酬に配分できるかを見ていきましょう。粗利率・営業利益率の目安と改善の順番は、兄弟記事の年商1億円企業の利益率はどれくらい?で詳しく解説しています。

よくある質問(FAQ)

Q. 年商1億円の会社の社長の平均年収はいくらですか?

A. 業種・粗利構造・社員数によって幅が大きく、一律の「平均」を当てにするのはおすすめしません。公的な統計は中小企業庁や国税庁の資料などで確認できますが、実務では自社の粗利益から逆算して「うちの場合はいくら取れるか」を計算するほうが役に立ちます。

Q. 役員報酬は期の途中で変更できますか?

A. 原則として、期首から一定期間内に決めた額を期末まで維持します。業績が著しく悪化した場合などには減額が認められるケースもありますが、安易な途中変更は損金算入の面で不利になる可能性があります。変更を検討するときは事前に顧問税理士に相談してください。

Q. 役員報酬を低くして、配当で受け取るのは有利ですか?

A. 配当は法人税を払った後の利益から支払われ、受け取った個人側でも課税されます。報酬(損金になる)とは税金のかかり方が違うため、どちらが有利かは会社の利益水準や個人の所得状況によって変わります。単純に「配当のほうが得」とは言えないので、シミュレーションのうえで判断しましょう。

Q. 社長の年収を上げるタイミングはいつがよいですか?

A. 利益が安定して残る見通しが立ち、手元資金と借入返済に無理がない状態になってからが一つの目安です。売上が伸びた直後は運転資金の需要も増えるため、勢いで報酬を上げると資金繰りを圧迫することがあります。期首の報酬決定のタイミングで、年間計画とセットで見直すのが基本です。

Q. 配偶者や家族を役員にして報酬を分散するのは効果がありますか?

A. 所得を分散することで世帯全体の税負担を抑えられる場合はありますが、実際にその職務を行っていることが大前提です。実態のない家族への報酬は税務上問題になります。職務内容に見合った金額かどうかを含め、専門家に相談のうえで設計してください。

💡 役員報酬の設計も含めて税務を丸ごと任せるなら(PR)

「ゼロ税理士法人」なら月3,980円〜で経理・税務をまるごと丸投げできます。法人・個人事業主どちらもOK、最短で即日スタート、まずは無料オンライン相談から。自分でやる時間と比べて、コストが見合うか検討する価値があります。

▶ 月3,980円〜で税理士に丸投げする(ゼロ税理士法人)

まとめ:社長の年収は「売上」ではなく「粗利と手取り」から逆算する

  • 年商1億円=社長の年収ではない。報酬の原資は売上ではなく粗利益
  • 役員報酬は期首に決めて原則1年間固定(定期同額給与)。粗利の見込みから逆算して設定する
  • 報酬で取るか会社に残すかは、所得税・社保と法人税の綱引き。報酬を上げすぎると負担率が悪化しやすい
  • 額面と手取りは別物。手取りでいくら必要かから逆算するのが実務的
  • 取れる年収は業種・粗利構造で大きく変わる。年商ではなく1人あたり粗利で考える

社長の年収は、見栄や相場感で決めるものではなく、自社の粗利構造と個人のライフプランから逆算して設計するものです。年商1億円という節目を目指す過程で、報酬の決め方も「どんぶり」から「逆算」へ切り替えていきましょう。会社全体の人数と粗利の設計図は年商1億円の従業員数と社員1人あたり粗利益1,000万円の基準もあわせてどうぞ。

※本記事は2026年8月時点の情報・一般的な経営指標の考え方に基づく筆者個人の見解です。実際の経営判断は、顧問税理士・専門家にご相談のうえご自身の責任でお進めください。

スポンサーリンク

スポンサーリンク