【個人事業主必見】経費にできない5つの支出!NG例と正しい線引きを徹底解説
確定申告の時期になると、「あれもこれも経費にできたらラッキー!」と、ついレシートの山と向き合いたくなりますよね。でも実は、どんなに仕事っぽく見えても絶対に経費にはできない支出というものがあるんです。
うっかり経費に入れてしまうと、税務署から「これはダメですよ〜」と指摘が入って、追加で税金を払うハメに…なんてことも。せっかくの努力が水の泡になってしまったらもったいない!
そこで今回は、「個人事業主が絶対に経費にできない5つの支出」を、具体例や「じゃあ代わりにどうすればお得になるの?」というテクニックまで含めて、分かりやすくまとめました。
お急ぎの方は、まずは下記の早見表からサクッとチェックしてみてくださいね!
▼経費NG支出ちょこっと早見表
| 支出の種類 | 経費計上の可否と代替策 |
| 所得税・住民税 | 経費NG(個人にかかる税金のため) |
| 国民健康保険料・国民年金 | 経費NG/ただし社会保険料控除でまるっと控除可能 |
| 健康診断・人間ドック費用 | 経費NG/医療費控除にもならない(予防費用のため) |
| 交通違反の罰金 | 経費NG(業務中でも一切不可) |
| 住宅ローンの元本部分 | 経費NG/利息部分は按分で計上OK |
私自身も個人事業主としてスタートしたばかりの頃、「これも経費にできるのかな?」と首をかしげるレシートが山のようにありました。特に健康診断を受けたときは「仕事のために健康管理してるんだから経費でしょ!」と思いこんでいて、税理士さんに教えてもらって「えっ、違うの!?」とビックリしたのを覚えています。知らないって本当に怖いですよね…。
それでは、ひとつずつ詳しく見ていきましょう!
そもそも「経費にできる・できない」の線引きは?
経費の大前提は、「事業を行うために必要な支出かどうか」という一点です。事業活動と直接結びつく出費であれば経費、プライベートや個人的な支出であれば経費ではない、というシンプルなルール。
ここでつまずきやすいのが、「家事費(=プライベートの生活費)」と「事業費」の区別。家で仕事をしている方は、光熱費や通信費がごちゃまぜになりがちで、うっかり全額を経費にしてしまう失敗が起こりがちです。
プライベートと事業がまざっている支出は、「家事按分(かじあんぶん)」というルールに従って、事業で使った割合だけを経費にするのが正解。この考え方を頭に入れておくと、この先の話もスッと理解できますよ!
① 所得税・住民税は経費にできない
「税金を払ったんだから、経費になるよね?」と思いがちですが、所得税と住民税は経費NGの代表格です。
理由はシンプル。これらは事業にかかる税金ではなく、個人の所得に対して課される税金だから。事業の売上から引かれるものではなく、「あなたが個人として稼いだお金」に対して国や自治体が徴収するものなので、経費には入りません。
一方、経費にできる税金もある!
税金がすべてNGというわけではなく、事業に関わる税金は経費計上OKです。
- 個人事業税:事業を営んでいる方に課される税金。全額経費にできます
- 収入印紙代:契約書や領収書に貼るもの。事業取引に関するものは経費に
- 自動車税:業務で使っている車両分は按分して経費OK
- 固定資産税:自宅兼事務所なら、業務使用分を按分して計上可能
延滞税や加算税はどうなる?
ちなみに、税金を払い忘れてしまったときに発生する延滞税・無申告加算税・過少申告加算税はすべて経費NG。これは「ペナルティ的な支出を経費にしてしまったら、罰則の意味がなくなるよね」という税務上の考え方によるものです。
納税期限は忘れずに、カレンダーに印をつけておきましょう!
② 国民健康保険料・国民年金は経費にできない(でも控除はOK)
個人事業主になると、毎月ドーンと払うことになる国民健康保険料と国民年金。「これも経費にしていいの?」と気になるところですが、残念ながら経費にはできません。
理由は①と同じで、これらは事業ではなく個人の生活に関わる支払いだから。でも、ここで諦めないで!
「控除」として申告できるので節税になる!
経費ではないけれど、確定申告で所得控除として差し引けるので、結果的に税金を減らすことができます。
- 国民健康保険料:支払った金額の全額が社会保険料控除の対象
- 国民年金:こちらも全額が社会保険料控除の対象
- 家族分の支払い:配偶者やお子さんの保険料・年金を代わりに払った場合も、まるっと控除できます
「経費にならない=節税にならない」ではないので、安心してください。控除欄に書き忘れると損してしまうので、申告時はチェックを忘れずに!
③ 健康診断・人間ドック・予防接種は経費にできない
「事業主は体が資本!健康管理も仕事のうちでしょ?」…と言いたくなりますが、健康診断や人間ドック、インフルエンザの予防接種などの費用は経費NGです。
理由は、これらの支出が「治療」ではなく「予防」のためのものだから。税務上、予防のための費用は事業の必要経費とも医療費控除の対象とも認められていません。
医療費控除になるのはどんなケース?
同じ医療関連の支出でも、次のようなものは医療費控除の対象になります(経費ではなく控除です)。
- 病気やケガの治療費:診察費、手術費、入院費など
- 処方された薬代:市販薬でも一部対象になるものあり(セルフメディケーション税制)
- 通院の交通費:電車やバスなど公共交通機関の費用
- 健康診断で病気が見つかり治療に移行した場合:このケースに限り健診費用も医療費控除の対象に
ちなみに自治体や健康保険組合では、健康診断費用の一部を補助してくれる制度があることも。住んでいる地域の制度をチェックしておくと、自己負担を減らせるかもしれませんよ!
④ 交通違反の罰金・反則金は経費にできない
配達業やフィールド営業など、車を使って働く個人事業主の方は要注意!業務中にやってしまった駐車違反、スピード違反、信号無視などの罰金・反則金は、すべて経費NGです。
「仕事中だったのに…!」と嘆きたくなる気持ち、すごーく分かります。でも、これには明確な理由があります。
なぜNGなの?
罰金・反則金はそもそも「違反行為に対するペナルティ」。これを経費として所得から差し引けてしまったら、「税金が減る分、実質的に罰則が軽くなる」という変なことになってしまいますよね。だから税務上、一律で経費化が認められていないんです。
他にもこんなペナルティ系はNG
- 交通違反の罰金・反則金:業務中・プライベート問わず一切NG
- 事業に関する罰金:独占禁止法違反の課徴金なども経費不可
- 駐車違反のレッカー移動料:違反に付随する費用もNG扱い
普段から安全運転と時間に余裕を持った行動で、罰金ゼロを目指していきましょう!
⑤ 住宅ローンの元本・借入金の返済元本は経費にできない
自宅を事務所として使っている方に意外と多いのが、この落とし穴。住宅ローンの返済額のうち、元本部分は経費にできません。
賃貸で仕事をしている方は、家賃を業務使用の割合で按分して経費にできます。でも、持ち家でローンを組んでいる場合、元本返済は「借りたお金を返しているだけ」で支出(=費用)ではなく、ただの資産の取得にあたるため、経費にはならないんです。
経費にできるのは利息部分だけ!
- 住宅ローンの利息:業務使用分を按分して経費計上OK
- 固定資産税:業務使用分を按分してOK
- 火災保険料:業務使用分を按分してOK
- 減価償却費:建物部分のうち業務使用分を減価償却して計上可能
住宅ローン控除との併用には注意!
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、事業使用割合が50%を超えると全額控除できなくなってしまいます。自宅兼事務所で按分している方は、「どこまでを事業用にするか」のバランスが大事。
迷ったら税理士さんに相談して、控除と経費のどちらがトータルでお得になるか試算してもらうのがベストです!
ついでに知っておきたい「経費にできない」よくある支出
今回ご紹介した5つ以外にも、「これって経費にできそうで、実はできない」ものがちらほらあります。サクッと紹介しておきますね!
- プライベートの食事代:一人ランチや家族での食事は経費NG。取引先との会食は接待交際費でOK
- 家族への給与(届出なし):青色事業専従者給与の届出を出していない場合、家族への給料は経費に入れられません
- スーツや革靴の購入費:日常でも使えるものは基本的に経費NG。制服やユニフォーム的なものはOK
- 借入金の返済元本:住宅ローンと同じく、借金返済の元本部分は経費に入りません(利息だけOK)
まとめ:経費と控除を使い分けて、かしこく節税しよう!
以上、個人事業主が経費にできない5つの支出について解説しました!おさらいすると…
- 所得税・住民税:経費NG(個人への課税なので)
- 国民健康保険料・国民年金:経費NG/ただし社会保険料控除で節税可能
- 健康診断・人間ドック費用:経費NG/医療費控除にもならない
- 交通違反の罰金:業務中でも経費NG(ペナルティのため)
- 住宅ローンの元本:経費NG/利息部分は按分でOK
ポイントは、「経費にできない=損する」ではないということ。控除として申告すればしっかり節税につながる支出もあれば、そもそも経費ではない支出もあります。それぞれのルールを理解して、正しい場所に計上することが大切なんですね。
経費と控除の境界線は、慣れないうちはちょっとややこしいかもしれません。でも、一度コツを掴めば「これは経費、これは控除、これはNG」とサッと判断できるようになりますよ!
日々の帳簿づけを丁寧に、そして迷ったときは税理士さんやクラウド会計ソフトのサポートを活用しながら、ムリなく上手に節税していきましょう!

