【2024年11月施行】フリーランス新法まとめ!偽装フリーランスや経費の実態もまるっと解説

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【2024年11月施行】フリーランス新法まとめ!偽装フリーランスや経費の実態もまるっと解説

2024年11月、ついに「フリーランス新法」(正式名称:特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)が施行されました!

「名前は聞いたことあるけど、結局なにが変わったの?」「個人事業主の自分には関係あるのかな?」とモヤモヤしている方、きっと多いのではないでしょうか?

実はこの法律、フリーランスとして働くすべての人、そしてフリーランスに仕事を発注する企業にとって、かなり大きな影響のある内容なんです。しかも違反すれば50万円以下の罰金まで科される可能性があり、うっかり知らなかったでは済まされません…!

そこで今回は、話題の「フリーランス新法」を、法律の全体像から社会問題になっている偽装フリーランス問題、そして気になる経費の実態まで、まるっとまとめて解説していきます!お急ぎの方は下の早見表をチェックしてくださいね。

▼フリーランス新法ちょこっと早見表

項目内容
正式名称特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律
施行日2024年11月1日
対象となる人従業員を雇用していない個人事業主・一人会社(特定受託事業者)
発注側の義務取引条件の明示/60日以内の支払い/ハラスメント防止など全7項目
違反時の罰則行政指導→勧告→命令→50万円以下の罰金
主な相談窓口フリーランス・トラブル110番/公正取引委員会/厚生労働省

ちなみに私の知人のフリーランスWebデザイナーさんも、「支払いがいつも遅れがちな取引先に、やっとちゃんと言える法律的な根拠ができた!」と早速活用しているようです。これまでモヤモヤ我慢していたことに、胸を張って声を上げられるようになる…そんな頼もしい法律ですよ!

そもそも「フリーランス新法」ってなに?

フリーランス新法は、2024年11月1日から施行された新しい法律です。正式名称は「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」と、少々長くて堅苦しいですが、要するに「フリーランスと発注者の取引を公平にしましょう」という趣旨の法律なんです。

これまでフリーランスは、立場の弱さゆえに「支払いが約束の期日より遅れる」「一方的に報酬を減らされる」「ハラスメントを受けても泣き寝入り」…といったトラブルに巻き込まれがちでした。契約書すら交わさず口約束で進んでしまい、後になって「言った・言わない」のトラブルに…なんてケースも珍しくありません。

そうしたアンフェアな状況を改善するため、ついにフリーランスを守るための専用ルールができた、というわけです。これまで下請法や独占禁止法でカバーしきれなかった、個人と企業の取引にも細かく目が届くようになったのが大きなポイントです!

対象となる人・会社の範囲は?

新法で守られる対象は「特定受託事業者」と呼ばれる人たち。具体的には、従業員を雇っていない個人事業主や、代表者ひとりだけの法人(いわゆる一人会社)です。副業でフリーランス活動をしている会社員も対象になります。

一方、発注側として義務を負うのは「特定業務委託事業者」=従業員を雇っている事業者です。発注側が一人会社でも、相手が一人フリーランスなら法律の適用があるので、フリーランス同士の取引でも一部ルールが関わってきます。

なぜ今このタイミングで?

背景にあるのは、フリーランス人口の急増です。日本国内のフリーランス人口は400万人〜500万人とも言われ、今や働き方の主流のひとつになりつつあります。増えた理由はざっとこんな感じです。

  • インターネット・クラウドソーシングの普及:自宅にいながら全国の仕事を受注できる時代に
  • 副業解禁の流れ:会社員が副業でフリーランス業を始めるケースが急増中
  • リモートワークの定着:場所や時間に縛られない自由な働き方が一般化
  • シニア世代の活躍:定年後に培ったスキルを業務委託で活かす方も増加
  • スキル系プラットフォームの充実:ココナラやランサーズなど、個人でも案件を取りやすい環境に

さらに企業側にも事情があります。社会保険料や消費税の負担増を受けて、中小企業の中には「社員を減らして、業務委託に切り替えたい」と考えるところも。こうした動きが、結果的に次に紹介する「偽装フリーランス問題」を生んでいるんですね。

発注側に課された「7つの義務」を総チェック!

フリーランス新法では、発注する企業側に7つの遵守事項が課せられました。フリーランスとして働く以上、絶対に知っておきたい大事なポイントなので、ひとつずつ丁寧にチェックしていきましょう!

義務① 取引条件の明示(すべての取引が対象)

発注側は、仕事を依頼するときに「業務内容」「報酬額」「支払期日」「納期」「検収期間」「知的財産権の帰属」などの条件を、書面またはメール・チャットなど記録に残る形で明示しなければなりません。

「口約束で進めて、あとでモメる」というフリーランスあるあるに、きちんと歯止めがかかる形ですね!電話での指示だけで作業を始める前に、「後でメールで条件まとめて送ってくださいね!」と一言お願いするだけで、十分に活用できる義務ですよ。

ちなみに義務①は、1回きりの単発案件でも必ず適用されます。「今回だけだから…」と条件があいまいなまま仕事を引き受けるのは、発注側・フリーランス側どちらにとってもリスクが大きいので、きちんと条件確認をしておきましょう!

義務② 支払期日は60日以内

報酬の支払いは、納品物を受領した日から数えて60日以内のできる限り短い期間内に行う、と定められました。「月末締めの翌月末払い」ならセーフですが、「作業完了から2ヶ月超え」のサイトはアウトになる可能性があります。

これまで大手企業を中心に「月末締め翌々月末払い」といった長めの支払いサイトが慣習化していましたが、新法の影響で今後は少しずつ短縮される見込みです。支払いサイトが長すぎて資金繰りに苦しんでいた方、「先月納品したのにまだ振り込まれない…」とやきもきしていた方には、本当にありがたいルールですね!

新しく契約を結ぶときは、「支払期日はいつですか?」と早めにしっかり確認しておきましょう。

義務③ 禁止行為をしない(1ヶ月以上の継続取引)

1ヶ月以上続く業務委託契約の場合、発注側は以下の行為が禁止されます。フリーランスが「何となくイヤな思いをしがち」なシーンが、きっちり明文化されています!

  • 受領拒否:納品したのに正当な理由なく受け取らない
  • 報酬の減額:契約後に理由なく勝手に値下げされる
  • 返品:瑕疵もないのに理由もなく返してくる
  • 買いたたき:相場からかけ離れた低価格を押し付ける
  • 購入・利用強制:自社商品やサービスを無理に買わされる
  • 不当な経済上の利益提供要請:金銭や労務の無償提供を求められる
  • 不当な給付内容の変更・やり直し:無償で仕様変更や修正を何度も繰り返させる

「無料で修正を何度もさせられる…」そんな不合理な対応も、これからはNGです!堂々と「その修正は追加料金をお願いできますか?」と言える時代になりました。

義務④ 募集情報を正確に示す

クラウドソーシングや求人サイトで仕事を募集する際、虚偽の条件や誇大な情報を記載することが禁止されました。「最低でも月5万円は支払います!」と書いていたのに、実際は3万円…なんて釣り広告は、もうアウトです。

案件を探す側としても、「サイトに書いてあった条件と違う!」と感じたら堂々と指摘できるようになった、心強いルールですね。

義務⑤ 育児・介護との両立への配慮(6ヶ月以上の継続取引)

6ヶ月以上続く業務委託では、フリーランスから育児や介護、通院などの申し出があった場合、発注側は必要な配慮をする義務があります。たとえば納期の調整や、対面打ち合わせからオンラインへの切り替え、稼働時間の調整、打ち合わせ時間の変更などが想定されています。

「フリーランスだから融通が利かない」ではなく、「フリーランスだからこそ柔軟に」な時代になってきました!ライフステージに合わせて働き続けられる環境が、少しずつ整ってきていますね。お子さんの送り迎え時間や家族の介護など、事情がある方は遠慮せず発注側に相談してみましょう。

義務⑥ ハラスメント対策の実施

発注側には、フリーランスに対するセクハラ・パワハラ・マタハラを防止する体制づくりが義務付けられました。具体的には、相談窓口の設置や、加害行為を行った従業員への適切な対応、ハラスメントを行わない方針の周知などが求められます。

これまで「業務委託だから労働法で守ってもらえない」と泣き寝入りしていたケースも、ようやく救われる形ですね。発注元の担当者との関係で悩んでいる方は、新法を根拠に堂々と声を上げてみましょう!

またフリーランス側も、もしハラスメント被害に遭った場合は日時・内容・相手の発言をメモしておくことが大切。証拠が残っていれば、その後の相談や交渉が格段にスムーズに進みますよ。

義務⑦ 中途解除の事前予告(6ヶ月以上の継続取引)

6ヶ月以上続く契約を途中で打ち切る場合、発注側は少なくとも30日前までに予告をしなければなりません。突然「来月から発注なし!」と告げられる心配がなくなります。

フリーランスにとって、固定収入源が急に断たれるのは死活問題。この事前予告ルールのおかげで、次の案件を探す時間的な余裕が確保されるようになりました。また、予告期間中にフリーランスから理由の開示を求められた場合、発注側は解除の理由を書面などで示す義務もあります。「なぜ切られるのか分からないまま契約終了」という理不尽な状況を防げますね!

社会問題になっている「偽装フリーランス」とは?

今回の新法の大きな狙いのひとつが、「偽装フリーランス」問題の抑制です。

偽装フリーランスとは、契約書上は業務委託なのに、実態は完全に会社員と同じ働き方をさせられているケースのこと。形だけフリーランスにして、企業側が社会保険料や有給休暇などのコストをカットする狙いがある、と問題視されています。

会社員とフリーランス、実はこんなに違います

項目会社員フリーランス
契約形態雇用契約業務委託契約
働き方会社の指揮命令に従う自分の裁量で自由に
労働時間週40時間の上限あり規制なし(自己管理)
有給休暇・最低賃金法律で保障保障なし
社会保険健康保険・厚生年金(会社と折半)国民健康保険・国民年金(全額自己負担)
税金会社が年末調整自分で確定申告
仕事を断る自由原則なしあり

偽装フリーランスのよくあるパターン

  • 指揮命令がある:契約は業務委託なのに、出勤時間や働く場所、作業手順まで細かく指定される
  • 無制限の長時間労働:労働時間の規制がないことを悪用し、実質残業させ放題
  • 待遇ゼロ:有給も社会保険もなし、最低賃金の保障もなしなのに拘束だけは強い
  • 他社案件の制限:本来自由なはずの他社との契約を「うちだけに専念して」と制限される
  • 社員と同等の業務:社員と同じ仕事をしているのに、待遇だけがフリーランス扱い
  • 報告・朝礼への参加強制:会社の朝礼や日報提出など、社員と同じ管理下に置かれる

こうした働き方は、実質的には「労働者」と変わらないため、本来は労働基準法の保護を受けられる可能性があります。「自分の働き方、もしかして偽装フリーランスかも…?」と気になる方は、労働基準監督署や労働組合、弁護士などに相談してみましょう!

インボイス制度との関係も押さえておこう

2023年10月から始まったインボイス制度も、偽装フリーランス問題と深く関係しています。フリーランスがインボイス登録をしていない場合、発注側の企業は仕入税額控除が受けられなくなるため、「節税目的だけで業務委託化する」動きに一定のブレーキがかかると言われています。

一方で、インボイス登録をしないフリーランスは「取引を切られるかも…」という悩みも抱えがち。そこを守るのが、まさに今回のフリーランス新法なんです。インボイス登録の有無を理由に、一方的に報酬を下げる行為も、新法の「報酬の減額」や「買いたたき」に該当する可能性があります。

フリーランス新法とインボイス制度、この2つが合わさって、ようやく「安易な業務委託化」や「立場の弱さを利用した値引き」に歯止めがかかる体制ができてきたんですね。

フリーランスの「経費」、実はこんな実態です

「フリーランスは経費が使えてお得!」と聞いたことはありませんか?確かに経費として計上できる範囲は会社員より広がりますが、イメージほどバラ色ではないのが実情です。

フリーランスが計上できる主な経費

  • 家賃・光熱費の一部:自宅で仕事をする場合、事業で使った割合分のみ(家事按分)
  • 通信費:スマホ代・ネット代も事業使用分のみ按分計上
  • 交通費・出張費:取引先への移動費や打ち合わせの交通費
  • 備品・消耗品:パソコン、プリンター、事務用品、印刷用紙など
  • 書籍・研修費:スキルアップや情報収集のための出費
  • 接待交際費:取引先との打ち合わせを兼ねた食事など
  • 広告宣伝費:名刺やWebサイト運営費など

経費=好き放題使える、ではない!

経費の大原則は「事業に必要な支出であること」です。プライベートの食事や旅行を「経費」にするのはもちろんNG。税務調査で指摘されれば、追徴課税やペナルティのリスクもあります。

さらに、経費が増えれば支出も増えるわけで、「節税になるから」と必要以上に経費を使うのは本末転倒。100円の税金を減らすために1,000円使っていたら、手元のお金は減る一方です。あくまで「事業に本当に必要な分」を正しく計上することが、賢いフリーランスのスタンスですよ!

「フリーランスになれば得」は本当?

企業の中には、社員に「フリーランスのほうが経費を自由に使えてお得だよ!」と切り替えを促すところもあるようですが、ここは冷静になってしっかり計算しましょう。

フリーランスになると、社会保険料・年金・税金すべて自己負担になります。さらに厚生年金から国民年金に切り替わることで、将来の年金受給額もグッと下がるのが一般的。有給休暇も、退職金も、傷病手当金もありません。

そのため、手取りベースで会社員時代と同じ生活水準を維持するには、報酬が会社員時代の1.3倍以上がひとつの目安と言われています。同じ金額で業務委託化されたら、実質的には大幅な収入ダウンなんですね。

切り替えを提案されたときは、目先の「経費が使える」というメリットだけでなく、社会保険・年金・各種手当・税負担までトータルで比較検討するのがおすすめ。「今の給料+30%」くらいは最低ラインとして交渉する材料に使ってくださいね!

経費管理を楽にする3つのコツ

フリーランスになったら避けて通れない経費管理。実はちょっとした工夫で、驚くほどラクに続けられますよ!

  • 事業用の口座・クレカを分ける:プライベートと混ざらないので、経費の集計がサクサク進みます
  • クラウド会計ソフトを使う:レシート撮影や銀行口座連携で、仕訳までほぼ自動化できます
  • 週1回のルーティン化:まとめて入力すると大変なので、金曜の夜などに定例化するのが◎

違反した場合はどうなる?

発注側がフリーランス新法に違反した場合、いきなり罰金!というわけではなく、以下のようなステップで対応が進みます。

  • STEP1:指導・助言:軽微な違反なら、行政から改善を促される
  • STEP2:勧告:改善されない場合、公正取引委員会・中小企業庁・厚生労働省から勧告が出される
  • STEP3:命令:勧告に従わない場合、是正命令が出される
  • STEP4:罰金:命令違反には50万円以下の罰金が科される

さらに、勧告や命令が出されると社名が公表される可能性もあるため、企業の社会的信頼やブランドイメージのダウンも避けられません。近年はSNSなどで情報がすぐに拡散されますから、企業側もこれまで以上に慎重な対応を求められる時代です。

取引先の姿勢が怪しいな…と感じたら、泣き寝入りせず、早めにフリーランス・トラブル110番に相談してみましょう!相談しただけで仕返しされるんじゃ…と不安になるかもしれませんが、相談や申告をしたことを理由とした不利益な取り扱いも、新法で禁止されていますよ。

フリーランスの私たちが気をつけたい4つのこと

法律ができたからといって、すべてが自動的に解決するわけではありません。自分の身を守るためにも、この4つは日頃から意識しておきましょう!

  • 契約内容は必ず記録に残る形で残す
    書面でなくても、メールやチャットの履歴でもOKです。「言った・言わない」のトラブル防止に絶大な効果アリ!「明示してください」と一言お願いするだけでも、新法に沿った対応がもらえるはずですよ。
  • おかしいと感じたら早めに相談する
    フリーランス・トラブル110番(弁護士に無料で相談できます)や公正取引委員会など、公的な相談窓口がたくさん用意されています。一人で抱え込まないで、早めに頼ってみてくださいね。
  • 経費や帳簿は日々こまめに管理する
    新法とは別に、経費管理は確定申告の基本中の基本。クラウド会計ソフトを活用すれば、レシート撮影から帳簿付けまで自動化できて、サクッと楽に進められますよ!
  • 仕事仲間とつながりを持っておく
    同業のフリーランス仲間がいると、相場感の共有やトラブル時の相談先として心強い存在に。SNSや勉強会、コワーキングスペースなどで積極的に交流の場を作っておきましょう!

まとめ:新法を正しく知って、安心して働こう!

以上、2024年11月施行のフリーランス新法について、偽装フリーランス問題や経費の実態まで含めてまるっとご紹介しました!

ポイントをおさらいすると…

  • フリーランス新法は2024年11月1日施行、立場の弱いフリーランスを守るための法律
  • 発注側には「取引条件の明示」「60日以内の支払い」など7つの義務がある
  • 偽装フリーランスや不当な扱いには、50万円以下の罰金+社名公表
  • 経費が使えるとはいえ、「使えば得」ではなく「正しく使う」が基本の考え方
  • 困ったら一人で抱え込まず、フリーランス・トラブル110番などの公的窓口へ相談を!

法律は、知っている人が得をする世界です。「こんなルールがあるなんて知らなかった…」と損をしてしまわないためにも、今のうちにしっかり要点を押さえておきましょう!

今後、政府はさらに最低賃金の適用や社会保険の見直しなど、フリーランスの働く環境を整える動きを進めていく予定です。情報は日々アップデートされるので、最新ニュースをこまめにキャッチして、自分の働き方に活かしていきましょう!

正しい知識を味方に、フリーランスとしての働き方をもっと楽しく・もっと安心に育てていけますように。日々の経費管理や確定申告の準備もコツコツ進めて、気持ちよく本業に集中できる環境を整えていきましょうね!