【2026年版】個人事業主の事業税はいくら?業種別の税率・290万円の控除を完全解説

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【2026年版】個人事業主の事業税はいくら?業種別の税率・290万円の控除を完全解説

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「所得税・住民税の他に『事業税』があるって聞いたけど、いくらかかる?」
「全業種にかかるわけじゃないって本当?」
「事業税の節税方法はある?」

個人事業主が直面する税金のうち、所得税・住民税・消費税はよく語られますが、「個人事業税」は意外と知られていません。確定申告で意識しなくても、後から都道府県税事務所から納付書が届いて「これ何?」と驚くことになります。なお、消費税の納税義務がある方は原則課税と簡易課税の選択も理解しておくと、無駄な納税を防げます。

この記事では、現役のマイクロ法人社長として、また顧問税理士の先生から教わった内容をベースに、

  • 個人事業税の基本ルールと計算方法
  • 業種ごとの税率(3%〜5%)
  • 「事業主控除290万円」の使い方
  • 事業税がかからない業種
  • 事業税を減らすための実務戦略

を、わかりやすく徹底解説します。

個人事業税とは何か

個人事業税は、都道府県が課す地方税。事業所得を稼ぐ事業者が、その都道府県の公共サービス(道路・警察等)を利用しているという考え方に基づいて課税されます。

基本の計算式

個人事業税の計算は、シンプルです:

個人事業税 = (事業所得 − 各種控除 − 事業主控除290万円)× 業種別税率

290万円の事業主控除が大きく、これがあるおかげで多くの個人事業主は事業税の負担がほぼゼロになります。

業種別の税率は3%・4%・5%

事業税の税率は、業種によって異なります。地方税法上「法定業種」として70の業種が指定されており、それぞれに税率が決められています。

区分 税率 主な業種
第1種事業 5% 物品販売、製造、運送、飲食、旅館、不動産売買、コンサルティング等
第2種事業 4% 畜産業、水産業、薪炭製造業
第3種事業(一部) 5% 医業、歯科医、薬剤師、弁護士、税理士、公認会計士、司法書士、デザイナー等
第3種事業(一部) 3% あんま・マッサージ・指圧、はり・きゅう・柔道整復、装蹄師

顧問税理士の先生に伺ったところ、「一般的な個人事業主の大半は『5%』に該当する」とのこと。コンサル・物販・サービス業・士業など、ほぼすべて5%です。

事業主控除290万円の使い方

個人事業税の最大の特徴が、「事業主控除290万円」です。これは年間の控除で、事業所得から無条件で290万円を差し引けます。

具体例

例えば、事業所得が400万円のコンサルタント(税率5%)の場合:

(400万円 − 290万円)× 5% = 5.5万円

事業所得が300万円なら:

(300万円 − 290万円)× 5% = 5,000円

事業所得が290万円以下なら、事業税はゼロです。

年の途中で開業・廃業した場合

事業主控除290万円は年間ベースで月割計算されます。例えば7月に開業した場合、290万円 × 6か月/12か月 = 145万円が控除額。

事業税がかからない「法定外業種」

意外と知られていないのが、事業税がかからない業種があるという事実。

典型的な非課税業種

  • 農業(畜産業を除く)
  • 林業
  • 文筆業(作家、ライター等の純粋な執筆業)
  • 画家、彫刻家(純粋な芸術家)
  • 音楽家(演奏家、作曲家)
  • スポーツ選手(プロスポーツ選手)
  • 翻訳家・通訳(業務の実態次第)

これらは地方税法上の「法定業種」に該当しないため、事業税がかからないのです。

注意点:「文筆業」の境界

顧問税理士の先生から特に注意点として伺ったのが、「文筆業の範囲は狭い」こと。書籍・雑誌記事・脚本などの「文芸活動」が中心なら非課税ですが、ライター業として企業のコンテンツ制作・コピーライティング等が中心なら、第1種事業(5%)として課税されます。

事業税の納付と確定申告の関係

事業税は、所得税の確定申告書に基づいて都道府県税事務所が計算し、納付書を送ってきます。個別の申告は不要です。

  • 納付時期:原則8月と11月の年2回(地域差あり)
  • 納付額:所得税確定申告書の事業所得から算定
  • 納付方法:銀行振込、コンビニ払い、口座振替、クレジットカード

事業税以外にも個人事業主には納付タイミングの異なる税金が複数あります。年間の納税スケジュールを一覧で把握したい方は個人事業主の税金カレンダーが便利です。

事業税は経費にできる

意外と知られていないのが、事業税は所得税・住民税の計算上、必要経費に算入できること。所得税法上、事業税は事業を行うために発生する税金として、経費計上が認められています。

これにより、翌年の所得税負担を多少軽減できます。確定申告時の「租税公課」勘定に計上します。所得そのものを圧縮して各種税負担を抑えたいなら、交際費の活用と節税短期前払費用の節税特例といった経費の使い方も検討の価値があります。

よくある質問(FAQ)

Q. 事業税の納付書はいつ届きますか?

A. 多くの自治体では8月に第1期分、11月に第2期分の納付書が送られてきます。確定申告の数か月後に届くため、忘れた頃にやってきます。

Q. 事業所得が赤字でも事業税はかかりますか?

A. 赤字なら事業税はかかりません。事業所得から事業主控除290万円を差し引いた額がプラスの場合のみ課税されます。

Q. 副業で個人事業主になった場合、事業税はかかりますか?

A. 副業でも、事業所得が290万円を超えれば事業税が発生します。本業の給与所得は事業税の判定には影響しません。

Q. ライターは事業税の課税対象ですか?

A. 業務実態によります。純粋な文芸活動(書籍・雑誌等)中心なら非課税、企業のコンテンツ制作・コピーライティング中心なら課税です。境界は微妙なので、顧問税理士に相談するのが安全です。

Q. 事業税の支払いを忘れたらどうなりますか?

A. 延滞金が発生します。督促状が来ても放置すると、最終的に財産差押えに進む可能性も。期限内納付が原則です。

Q. 法人化したら事業税はかかりませんか?

A. 法人化すると「法人事業税」として課税されます。税率は所得規模によりますが、個人事業税より複雑な計算になります。法人化すべきかの損益分岐は年商1,000万円での法人化タイミング判断で詳しく解説しています。

まとめ:290万円控除を理解すれば、ほとんどの個人事業主は安心

個人事業税は、「事業主控除290万円」のおかげで、多くの個人事業主には実質ほぼ影響しません。所得が拡大してきた時に意識する程度で十分です。所得が大きくなり法人化を視野に入れる段階になったら、マイクロ法人とはの基礎解説もあわせて検討してみてください。

  • 事業所得 − 各種控除 − 事業主控除290万円 × 業種税率
  • 業種税率は3%・4%・5%の3区分、大半は5%
  • 農業・文筆業・芸術家・スポーツ選手は非課税
  • 事業税自体も経費計上できる
  • 8月・11月の納付時期を覚えておく

本記事を参考に、ご自身の事業税の見込みを把握してください。具体的な税額計算・節税戦略は、顧問税理士にご相談ください。

関連記事:個人事業主の確定申告と経費予定納税の仕組みと資金繰り対策「106万円の壁」撤廃の影響

※本記事は2026年6月時点の法令・運用を前提とした、筆者個人の理解と顧問税理士から聞いた内容に基づくものです。実際の判断は、顧問税理士・税務署にご確認のうえご自身の責任でお進めください。

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